- 〒514-8507 三重県津市江戸橋2-174
- 059-232-1111
- http://www.hosp.mie-u.ac.jp/

三重大学医学部附属病院救命救急センターは2010年6月に認定された、比較的新しい救命救急センターです。当院救命救急センターは病院前医療から3次救急医療、集中治療までをこなし、三重県の救急医療を支えています。
臨床面

3次救命救急センターとして、主に重症患者(救急科では主に多発外傷、心肺停止蘇生後、重症感染症、急性呼吸不全、重症熱傷など)を中心に患者受け入れを行っています。救急外来から集中治療室までを同一チームで管理し、一貫した治療を行っているのが当院の強みです。
救急外来ではPCPS導入、開胸、開腹、輪状甲状間膜切開術を含む緊急手術も積極的に行っています。また、2012年2月よりドクターヘリも導入し、病院前治療も強化し、三重県全域からの重症患者の受け入れを行っています。
また、ICUには院内発症の重症患者や開心術、肝移植術などの大手術後の患者も入室し、主科と相談しながら全身管理のサポートを行っており他科との関係も非常に良好です。病床数も500床程度と顔の見える関係でいるのに最適な病床数と考えます。
救急医療分野で注目されているRRS(Rapid Response System)の稼働に向けての準備も行っており、院内急変患者への対応を強化しています。
多職種での診療を行っていることも当院の特徴の一つです。医師、看護師はもとより薬剤師、臨床工学士、理学療法士、栄養士にも積極的にICU運営に携わってもらっています。
勤務は3交代制で夜勤明けは原則フリーとなります。また、妊娠出産、病気などライフイベントに合わせて勤務体系をフレキシブルに組むことができます。(見学の際はライフプランに関する相談を受け付けております。)
教育面

三重県に多くの救急・集中治療医を育成するのが我々の使命です。毎日朝夕の2回カンファレンス(今井教授が必ず参加します)を行い、患者の病態把握、治療方針決定とともに、研修医への指導も行っています。カンファレンスでの患者病態のプレゼンテーションは研修医、医学生を主体にby systemで行うことを心がけており、将来どの科に進んでも全身を診られる医師を養成することを心がけています。また救急手技などは若手主体で行っており、救急科専門医に必要な手技が無理なく身に付きます。
初期研修医、後期研修医による症例発表、論文抄読会だけでなく、上級医からの初期・後期研修医向けのレクチャーを積極的に行い、大学病院として教育には力を入れています。
また、救急隊、地域病院の医療従事者への教育も大学病院の使命と考え、ICLS、PSLSなどを始めとする各種標準化コースを積極的に開催しています。各大都市までも最短で、名古屋まで40分、京都まで1時間、大阪まで2時間、東京まで3時間と、東海圏はもとより関西、関東の大都市にもアクセスが便利で様々な学術集会、研究会への参加も可能です。
取得できる資格は救急専門医、指導医、および集中治療専門医などがあります。
研究面

現在、急性呼吸不全、体外循環、重症感染症、重症外傷、心停止蘇生後などのテーマで臨床的または基礎的な研究が計画・実施されています。基礎系の研究室と一緒に研究をしたり、大学院進学も可能なので相談ください。
救急スタッフの中には救命救急の他にも、外科、循環器内科、脳神経外科、神経内科、血液内科、麻酔科などのバックグラウンドを持つ者もおり、それぞれの領域に関連した研究も行われています。
JSEPTICをはじめとする多施設共同研究に積極的に参加し、世界標準のデータ作りにも貢献しています。特に三重大学は伝統的に肺血栓塞栓症、血液凝固、DICなどの分野での研究が活発で、学会発表、論文作成などのアイディアには事欠きません。集中治療医学会専門医取得に必要な論文作成も指導します。
facebook(http://www.facebook.com/mieuniv.eccc)でも我々の活動を随時チェックすることが可能です。ぜひ、ご覧ください。卒後3-5年目の後期研修医はもとより 他科での経験を有し、その経験を救急医療に生かしたい方も大歓迎いたします。また、重症患者の初期治療・全身管理を短期・長期で研修したいという方も随時歓迎いたします。見学も随時募集しています。学生の見学・実習も大歓迎いたします。
このように当院は重症患者の入り口である、病院前医療、救急外来と中央診療部門である集中治療室を一体運営することで一貫した診療を行っています。また大学病院として果たすべき教育、研究面にも力を入れています。
まだまだ新しい救命センター・ICUで出来ていないことも多々ありますが、その分、創造的なアイディアで新たなことにチャレンジしていく気風があります。助からないと思った患者が笑顔で退院する感動を私達と一緒に味わいましょう。