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京都府立医科大学附属病院 集中治療部

ICU・PICU・EICU

京都市上京区にある京都府立医科大学が位置するのは、鴨川と京都御所に挟まれた、古都・京都の中心に位置します。東側窓からは送り火の“大”の字を常時みることができます。雪の日は幻想的ですらあります。
878床の同大附属病院には、一日平均約2000人の外来患者が訪れます。集中治療部は6床のICU、6床のPICUから成り、さらに2023年4月よりEICU5床が追加されます。ほかに6床のNICUも擁します。ICUには年間約600人、PICUには年間約200人の患者が入室します。心臓血管外科系の患者の入室が多いですが、院内急変患者や救急外来からのさまざまな疾患の患者が入室します。また、関連病院から多くの重症患者をうけいれる大学病院であるので、ICU治療を要する転院患者がICU、PICUに入室します。EICU発足に伴い、ICUとEICUで総合的に重症患者管理をする予定です。

バランスがとれた集中治療医を養成

さまざまな人材を要する大学病院ならではの研修を目指します。
・循環管理 小児・大人を問わず循環器系のICU・PICUへの入室患者が多いので、重症患者の循環管理の習得にむきます。
・呼吸管理 人工呼吸管理をする機会が多く、肺エコーなどによる日々の評価を重視しており、適切な呼吸管理能力の形成をめざしています。
・エアウェイ管理 ICUにおけるトラブルの多くはエアウェイに関連します。エアウェイ管理が不得手な集中治療医など存在しえず、エアウェイ管理教育を重視しています。非麻酔科医であるのなら、非麻酔科医なりのエアウェイ管理思考を養成します。また、麻酔科での小児も含めたエアウェイ研修も可能です。
・感染管理 集中治療において感染管理を適切にできることは今や必須スキルといえます。感染症科医師により毎日ラウンドが行われるので感染症科医師とのディスカッションを通じて、感染管理の思考を学ぶことができます。
・血液浄化 当施設は、血液浄化が例えば敗血症診療のファーストライン治療とはとらえていない立場です。しかし血液浄化を正しく理解し使いこなせることはICU診療において重要であり集中治療医の必須スキルであるととらえており、血液浄化教育も重点的に行っています。
・栄養管理 栄養の適切な管理は集中治療の今や要諦であり、管理栄養士が加わった朝のカンファレンスにおいても患者毎に必ず議論されます。また定期的なNSTラウンドで栄養過小・過多などが積極的に議論され、重症患者の栄養管理が身につきます。

求む!! さまざまなバックグラウンドの医師

かつては集中治療医といえば麻酔科医でした。救急科をバックグラウンドにもつ集中治療医も増えました。多彩な患者を扱うICUにおいては、多彩なバックグラウンドを持つ医師が交流することが重要であると考えています。
当大学病院ICUは麻酔科を母体として発祥した歴史を持ちますが、現在は麻酔科医師に加えて救急科医師や内科医師も加わっています。多様性を重視し、様々な診療科出身の医師で構成されるICUを目指しています。

大学病院ならではの研修をめざして

大学病院は時として科同士の連携が難しいとされますが、非常に雰囲気の良い大学病院であり集中治療室と各科の関連性も良好です。多職種カンファレンスも積極的に開催されます。
大学病院であり外勤もありますが、他病院の医療を学ぶことは医療の多様性を知るきっかけとなります。
希望者は学位取得をめざして研究を行うことができます。リサーチマインドの養成は俯瞰的に集中治療をとらえる能力向上につながります。集中治療関係の執筆依頼も多く希望があれば執筆を担うこともできます。

京都でのはんなりとした研修

京都、特に京都市内は景観条例があることもあり、街の中心部のビルでもせいぜい8階程度が最上階です。タワマンなど全くみかけず、ビルの裏手はすぐに低層住宅です。東京など大都会はまぶしいですが、京都は都会的要素とカントリー的要素の両方を持ちます。おいしい店もたくさんあります。徒歩でも自転車でも自動車でも違った楽しさがあります。良くできたコンパクトシティであると感じます。
ディープ京都は楽しめます。
「そうだ京都へ行こう」という方、お待ちしています。

小尾口邦彦
koochan@koto.kpu-m.ac.jp

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