- 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号
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研修プログラムの目標としている医師像
Acute Care Surgery、Emergency & Critical Care、prehospital careの3本柱ができる医師を目指します。加えて、症例数に恵まれる外傷外科と熱傷、感染症学、代謝栄養学、災害医療システムを習得します。さらに基礎・臨床研究を行い、科学的な考え方を習得し、医学博士の取得を目指します。このような特長あるプログラムを系統的に勉強したいと考えている医学生、研修医、他科専門の医師、非系統的ながらも救急および集中治療の研鑽をご希望の医師の方々をお待ちしております。
診療科独自の病床数
ICU 20床(救急科12床、CCU10床を基本としてフレキシブルに運用しています。救急科は2015/04/01より10床から12床に増床しています)
救急病棟 24床
研修終了後の主な進路
サブスペシャルティー科の修練を用意しています。本学(兵庫医大)と神戸大学の関連病院の他、教授の幅広い人脈を活かして他大学、多施設での修練コースを用意しています。また、海外の大学病院(主としてアメリカ、ヨーロッパ、カンボジア・インドネシアなどの東南アジア)への留学も準備しております。
(具体例)
近畿大学付属病院救命救急センター
近畿大学奈良病院救命救急センター
済生会千里病院千里救命救急センター
北里大学救命救急センター
明和病院救急科
医誠会病院救急科
神戸大学肝胆膵外科・食道胃腸外科
淀川キリスト教病院外科
海星病院外科
加古川西市民病院外科
明和病院外科
関西医科大学心療内科
北里大学精神神経科
兵庫医科大学脳神経外科
三田市民病院脳外科
Robert Wood Johnson Medical School (NJ, USA)
Maimonides Infants and Children's Hospital of Brooklyn(NJ. USA)
カンボジア軍医科大学(小谷は客員教授)
兵庫県消防学校
開業
勉強会やカンファレンスの開催曜日・時間とその概要
《週間予定表》
具体的な研修内容紹介
当科の診療3本柱は、Acute Care Surgery、Emergency & Critical Care、そしてこれらの症例に出来る限り早く治療介入するためのprehospital careです。加えて、都市部ゆえに症例数に恵まれる外傷外科と熱傷、重症患者治療の基本となる感染症学、代謝栄養学は当科の得意分野です。2005年のJR福知山線脱線事故で113名を受け入れた実績に基づく実地的な災害医療システムも習得していただきます。さらに当施設は大学の講座でもあり、基礎・臨床研究の実績はトップクラスです。希望者には研究活動も行っていただき、科学的な考え方を習得し、医学博士の取得を目指していただきたいと思います。
《当施設単独で習得できる資格》
救急専門医・指導医
集中治療専門医
外傷専門医
熱傷専門医
中毒専門医
脳卒中専門医 など
《当院の多科との交換プログラムで習得できる資格》
外科専門医(センターに指導医在籍)
消化器外科専門医(センターに指導医在籍)
消化器病専門医(センターに指導医在籍)
静脈経腸栄養学会専門医(センターに指導医在籍)
内科認定医(院内内科に週一回の内視鏡・超音波研修に出向) など
2014年度診療実績
入院患者内訳 1189件
外因 448件
外因内訳
内因 741件
内因内訳
研究活動
基礎研究:
魚油の静脈剤による生体侵襲修飾の研究:本製品は企業との共同研究です。市上を目指しています。新聞などにも取り上げられています。
水素学・一酸化炭素ガスによる臓器保護の研究:ARDSモデル、腹膜炎モデル、心臓移植モデル(臓器保存、虚血再灌流)など、多くのモデルで有効性を発見し報告しています。NASAからの共同研究のオファーも来た研究です。
免疫担当細胞の細胞死のシグナル制御の研究:重症患者の免疫制御はその予後を改善する有効なツールですが、現在臨床的に有効な方法はありません。そのなかで、本研究はアメリカ外科感染症学会でAWARDとなった研究です。現在は、魚油、Antithrombin III、短鎖脂肪酸、免疫グロブリンなどを用いた制御を研究しています。
侵襲後の精巣細胞の細胞死の研究:男性の重症病態からの生還者の不妊の機序として,精巣細胞のApとシグナルを発見しました。
敗血症におけるミトコンドリア機能傷害の機序:敗血症における臓器障害の一機序を発見しました。
臨床研究:
遺伝子多型と重症病態の研究:個体差である遺伝子多型基づいたテーラーメイド治療を目指しています。IL-18の遺伝子多型が予後に関連することを発見しました。
特殊栄養剤による侵襲下筋蛋白代謝改善:
サルコペニア(S)と転帰:筋肉量の減少と機能低下(S)と転帰の関連をCT画像解析で検討しています。栄養管理介入による機能低下と予後の改善も検討します。
新ペプチドーム解析法を用いた敗血症性ショックの誘因物質の探索:本技術を確立しました。網羅的解析を行い、血管拡張や血管透過性亢進を誘導する未知のペプチドを同定し、病態形成との関連を明らかにしようとしています。さらに、合成ペプチドを作成して生理活性を検討し、血管作動性ペプチド作成法を探索します。
災害医療
病院前救護の情報通信システム:救急隊が現場からERにインターネット回線でビデオ喉頭鏡・現場・患者の動画を転送し、リアルタイムに医師の指示を仰ぐシステムを完成し、実地検証しました。
[主題18]多数傷病者受け入れ時のトリアージ法:新築の急性医療センターで本法を検討し、訓練で実証しました。JR脱線事故でのトリアージ(113名)で急遽考案した新トリアージ法を英語論文化し、イギリスBBCの取材を受けました。
[主題19]避難所の食環境:東北地震避難所への差し入れが炭水化物に偏っていることを“被災地における栄養偏倚”として英語論文化しました。
[主題21]Mass Gathering(MG)医療の現状把握と体制構築:全国プロ野球本拠地球場とサッカー場を対象に、MG環境が集団災害のハザードだとの認識を市民、医療者,警察、消防等に啓発する戦略の実証を行っています。
[主題21]死亡者の家族の精神的問題:災害死亡者の家族の心のケア:特にJR脱線事故を対象に検証しています。
[主題22]トリアージオフィサー(TO)の精神負担:傷病者に黒タッグをつけるTFの精神的負担を調査で明らかにし、対応策を検討しています。
その他

2013年3月に急性医療センター開設後、入院患者数は軒並み増加傾向であり手術件数も増加しております。
平成26年度は入院患者数1189件(外因448件、内因741件)、当科患者手術件数404件となっており、さらに病床数の増加につながっております。また昨年から尽力しておりましたプレホスピタル活動も身を結んでおりドクターカー出動も本格化しております。
学会発表も盛んであり昨年は救急医学会に15例、集中治療学会に9例演題を発表しております。また海外での学会でも多く発表しております。

もちろん仕事以外でも神戸/大阪に近い立地条件から頻繁に飲み会も開催。
教授も含め医局員みんなフレンドリーで働きやすい職場です。